ホワイエから続く道
2014.08.16
1階のホワイエ(ゲストの待合)からチャペルに移動する場合。
屋根こそは繋がっていますが、一旦外に出てチャペルまで移動・・・。そんな造りになっています。
たった数mの距離ですが、そこには意味があるのです。
その道は水盤と原生林が少し見えます。
この建物を設計された谷尻氏が、進行に伴う移動で、共に外気や景色を楽しめる。
そんな式場にしたいと考えた、意味のある導線なのです。
今の時代、一旦会場に入ると、外は雨なのか、晴れなのか? 夏だったか、冬だったか?そんなことが思い出せない箱型の結婚式場が多くなっています。
もちろんサウスハーバーもホワイエ、チャペル、バンケットは冷暖房完備で快適に過ごせますが、そのホワイエからチャペルへの数mは、今はセミが力いっぱい鳴く音が聞こえます。
日本には四季がある。
だから春夏秋冬を感じられる。そんな結婚式場にしたかった。
『あいつの結婚式 確か暑い頃だったよな。セミが鳴いてたの覚えてるわ・・・。』
そんな風に二人の結婚式にも四季という彩りを添えたいと思う。
少し不便かもしれないけど、大事なことのようにも思う。
敢えて外気に触れる数mの道を通ることで、今から始まる挙式の期待値が高まることを信じ・・・。